術前の拘縮の原因もしくはその程度がTKA後の可動域制限や臨床成績に影響しますか?
Does the severity or cause of preoperative stiffness affect the clinical results and range of motion after total knee arthroplasty?
October 11, 2018https://doi.org/10.1371/journal.pone.0205168
この研究の目的はTKAの術前に拘縮のある症例のROMや臨床結果を評価すること。
また、拘縮の原因や重症度が影響するかも検討した。
この研究は117名122膝を2年以上フォローアップした。(平均年齢64.3歳)
TKAはPS型,VVC型,蝶番式が使用されている。
拘縮の重症度が臨床成績に及ぼす影響を判断するためにグループを2つに分けました。
重症グループ(術前角度50°未満18名)と中等度のグループ(術前角度50-90°104名)。
次に術前拘縮の重症度または原因に従って臨床結果とROMを比較した。
術後ROMは改善した。(平均78°(25-90°))→(平均107°(70-130°))
重症グループの方がVVCもしくは蝶番型の使用頻度が高かった、(72%vs18%)
さらに重症グループは膝の機能スコアが悪化し,合併症が多くなった(33%vs13%)がROMの増加量は多かった(47°vs27°)
OAとRAの患者は感染性,外傷性関節炎の患者と比較して良好なROMと臨床成績を示している。拘縮TKAは成功する可能性があるが重症の拘縮膝や感染性、外傷性関節炎では結果が劣る。
《感じたこと》
経験的にもTKAに限らず外傷や関節炎で拘縮が進行する症例を経験したことがある。炎症の管理が大きくROMに影響することが予測される、